台湾は人工知能(AI)および半導体分野の主要企業を輸出規制リストに追加したことで、中国の技術的台頭を抑えるという米国の長年の取り組みに加わった。こうした措置は前例がなく、中国の半導体産業を孤立させようとする動きが再び強まる兆しとも受け取れる。
Source: 自由財形ほか
台湾政府はこのほど、ファーウェイや中芯国際(SMIC)など中国の半導体企業を輸出管理の「ブラックリスト」に追加した。これは、十数年にわたり中国の技術発展を抑えようとしてきた米国の「半導体冷戦」を、台湾が実質的に支援する形となり、中国にとっては米国以上に深刻な打撃となる可能性がある。台湾は世界の最先端半導体の9割以上を製造しており、中国への供給を直接制御できる立場にあるためだ。
英フィナンシャル・タイムズ紙によれば、米国はこれまでブラックリストや輸出規制、域外適用ルールなどを駆使して中国の技術進展を阻止しようとしてきたが、実際には中国はたびたび技術的な突破を見せている。NVIDIAのジェンスン・フアンCEOは、米国の輸出規制は「失敗だった」と述べ、米企業が数十億ドルの損失を被ったと指摘している。
今回、台湾が61の外国企業をブラックリストに加えたことは、半導体冷戦の主戦場がワシントンから台北へと移ったことを象徴しており、台湾の対中政策における歴史的な転換点とも言える。これまで台湾は、世界市場への供給を維持しつつ、中国との直接対立を避ける慎重なバランスを保ってきた。
台湾の新たな措置は、米国の対中戦略を大きく後押しするものでもある。米国が「制限」しかできないのに対し、台湾は「停止」する力を持つ。世界で最も重要な半導体供給のボトルネックが、受動的ではなく能動的に中国に制裁を加えることで、台湾は世界の技術秩序を再定義する力を手にしたとも言える。
中芯国際の7ナノメートル技術は、中国国内では画期的とされるが、TSMCが年内に量産を予定している2ナノメートル技術と比べると、依然として3世代の差がある。台湾の製造技術がなければ、中国の技術的遅れはさらに拡大する恐れがある。
この措置に対し、中国国務院台湾事務弁公室の朱鳳蓮報道官は26日の記者会見で「卑劣な行為」と非難し、「両岸の経済・貿易交流の秩序を断固として守る」と強調。技術封鎖では中国のイノベーションを止めることはできないと反発した。


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