Applied Materialsが世界従業員4%削減で守りの再編、規制と市況悪化に直面|Lam ResearchはAI特需で最高益更新

AMAT 半導体情報

 米半導体装置大手Applied Materialsは世界従業員の約4%にあたる1,400人超を削減し、規制強化と市況悪化に備えた大規模な守りの再編に踏み切りました。一方、Lam ResearchはAIやHBM需要を追い風に過去最高益を更新。守りに入るAMATと攻めを続けるLam、対照的な戦略は半導体装置産業の未来を映し出しています。

半導体装置大手の明暗:Applied MaterialsとLam Researchの分岐点

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Applied Materials ― 大規模な人員整理で「守り」を固める

 米国の半導体製造装置最大手Applied Materials(AMAT)は、世界従業員の約4%にあたる1,400人超の人員削減を発表しました【TelecomLead】【CNBC】。これは近年で最も大きなリストラのひとつであり、単なるコスト調整ではなく、事業構造そのものを見直す決断です。削減は2025年11月から翌年1月にかけて実施され、一時費用として1.6〜1.8億ドルを計上する予定です。

背景には次の二つの要因があります。

  • 市況要因:メモリ市況の回復が遅れ、装置投資が先送りされている
  • 規制要因:米国政府による対中輸出規制の強化、とりわけ「外国関連会社ルール」の拡張【BusinessWorld

 Appliedは「規制が続けば2026年度の売上が最大60億ドル減少する可能性がある」と警告しており、今回の人員整理は意思決定の迅速化や自動化の加速、そして地政学リスクに耐えうる体制への移行を狙った「守りの再編」と言えます。

Lam Research ― 攻めの拡大を続ける

 対照的にLam Researchは、2025年7〜9月期に過去最高の業績を発表しました。売上高は53.2億ドルと前年同期比で約28%増加し、純利益も大幅に伸びました【Investing.com】【Benzinga】。

 CEOのTim Archer氏は「AI主導の半導体需要変化に対応する革新が成長を牽引している」と述べ、今後も強気の見通しを示しました【Lam Research公式リリース】。ただし、売上の約37%を中国市場が占めており、規制リスクを考慮して今後は30%程度まで縮小し、台湾・韓国・米国などへのシフトを進める方針です。

両社の比較

項目Applied MaterialsLam Research
最新動向世界従業員4%削減(約1,400人)過去最高売上を更新
主因規制強化+販売減速AI/HBM需要の拡大
中国依存規制で最大60億ドル減収リスク売上の37%が中国、縮小方針
戦略大規模リストラ・組織再編技術革新・地域分散
財務インパクト一時費用1.6〜1.8億ドル売上53.2億ドル、EPS予想超え

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今後の展望

 Applied Materialsの大規模リストラは、短期的な痛みを伴うものの、中長期的な競争力維持を狙った戦略的な一手です。一方でLam Researchは、AI需要を追い風に成長を続けていますが、中国依存を減らす必要性に迫られています。

  • 短期的には:Appliedが守りに入り、Lamが攻めを続ける
  • 中期的には:両社とも中国依存を減らし、地域分散を模索
  • 長期的には:AI、先端パッケージ、HBMといった新しい成長領域を取り込むことが生き残りの鍵

参考文献・ソース

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