Samsung・SK Hynix・SanDiskがNAND価格をさらに2倍へ引き上げ、AI需要集中でコンシューマ向けSSDが昨夏比3倍に高騰する深刻な理由

NAND price double 半導体情報

 Samsung・SK Hynix・SanDiskがNAND価格をさらに2倍へ引き上げる方針だ。AIサーバー向け需要の急拡大による“生産シフト”でコンシューマ向けSSDの供給が圧迫され、昨夏比ですでに2〜3倍の高騰が続く深刻な状況だ。主要3社の価格戦略と市場構造の変化、今後のSSD価格上昇リスクを詳しくまとめた最新動向レポート。

【SSD価格がまた跳ね上がる?】Samsung・SK Hynix・SanDiskがNAND価格を“倍増”へ。AIバブルの裏でコンシューマ向けが犠牲に

「AIバブルが落ち着けば、PCパーツの価格もそのうち元に戻るだろう」──そんな期待を抱いていた人には、かなり厳しいニュースだ。
NANDフラッシュメモリ大手 Samsung、SK Hynix、SanDisk(Western Digital) が、そろって NAND価格を2倍に引き上げる計画 を進めていることが複数の海外報道で明らかになった。

AI需要爆発で“生産配分”が激変。コンシューマ向けは後回しに

Digitimes の報道によれば、Samsung は今年第1四半期に NAND価格を2倍以上 に引き上げる方針だ。
理由は明確で、AIサーバー・データセンター向けの需要が爆発している ためだ。

ここで重要なのは、ニュースでよく使われる「減産」という言葉が実態を正確に表していない点だ。
実際に起きているのは──

✔ 減産ではなく“生産シフト”

  • AIサーバー向けの高耐久エンタープライズSSDに生産を集中
  • 利益率の低いコンシューマ向けSSD(M.2 NVMe / SATA)の供給を意図的に縮小

つまり、メーカーは 儲かる市場にリソースを全振り している。
その結果、一般向けSSDの供給が細り、価格が跳ね上がっている。

さらに報道では、

  • SK Hynix も同規模の値上げをすでに実施
  • SanDisk は2026年に100%の値上げを計画

とされており、主要3社が揃って“倍増”に動いている状況だ。

Samsungは絶好調。強気の値上げも当然の流れ

Digitimes は Samsung の決算にも触れている。
2025年第4四半期の売上は 22%以上増の約650億ドル
純利益は ほぼ倍増の約140億ドル

AIサーバー向け需要が利益を押し上げており、
「コンシューマ向けを削ってでもエンタープライズ向けに振り向ける」
という判断は、企業としては合理的だ。

すでにSSD価格は昨夏の2〜3倍。これ以上上がるのか?

SSDの店頭価格がどれほど影響を受けるかは読みづらいが、実は すでに昨夏から価格は2〜3倍に跳ね上がっている

たとえば、
WD BLACK SN850X 2TB は昨夏 Amazon で 約150ドル
昨年末には 250ドル超 に上昇し、
現在は 399ドル

しかも Amazon は「574.99ドルから31%オフ」と表示している。
いや、その“定価”は誰が信じるのか…。

そして、この価格高騰は今回が初めてではない。
昨夏からの値上がりは、すでに過去記事でも詳しく取り上げてきた。

これらの記事でも触れた通り、
NANDメーカーはAI向けに生産を集中させ、コンシューマ向け供給を絞ることで価格上昇を長期化させている。
今回の「NAND価格倍増」報道は、その流れをさらに強めるものだ。

値上げはすでに織り込み済み? それともこれから本番?

Digitimes が言う値上げが、すでにSSDの価格に反映されているのかどうかは不透明だ。

もし まだ反映されていない のだとしたら、
今後のSSD価格はちょっと想像したくないレベルになる。

個人的には、
「値上げの一部はすでに織り込まれているはず」
と見ているが、
“SN850X 2TB が800ドルになる未来” を完全に否定できない
のが今の市場の怖さだ。

AIバブルの恩恵を受ける企業と、PCパーツを買うユーザーの温度差は、ますます広がっていくのかもしれない。

参考資料

(記事内容の出典として掲載)

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