任天堂の新型ゲーム機「Switch 2」が発売1カ月で累計販売600万台を突破し、深刻な品薄状態が2025年春まで続く見通し。サプライチェーン強化が急がれる中、鴻準(フォックスコン)・旺宏(Macronix)・偉詮電・原相など台湾主要関連企業の業績に好影響が及ぶと期待されている。
Source:經濟日報、画像:任天堂HPより
「Switch 2」品不足続く
【台北発】任天堂の最新ゲーム機「Switch 2」の初期販売台数は前世代機の同期間と比較して2倍に達し、依然として深刻な供給不足が続いている。この品薄状況は来年春頃まで続く可能性が高く、販売見通しは大幅に引き上げられている。
このため、Switch 2は今後少なくとも9カ月間は品薄が続く見込み。任天堂は市場の需要に応えるため、サプライチェーンの生産体制強化を急いでいる。市場関係者は、Switch 2関連の主要供給企業である鴻準(フォックスコン;Foxconn)1、旺宏(マクロニクス;Macronix)2、偉詮電3、原相4などが、来年第1四半期まで業績の恩恵を受けると予測している。
鴻準はSwitch 2の独占組立業者であり、筐体の供給も担当。旺宏は専用ROMを供給し、偉詮電はUSB PDチップ、原相はセンサー部品の主要サプライヤーである。
供給安定までには少なくとも3四半期以上
Switch 2は今年6月5日に日本や米国などで第1次販売を開始し、台湾では6月10日から販売が始まった。現在、日本国内では入手が非常に困難な状況が続いており、供給が安定するまでには少なくとも3四半期以上を要する見込みだ。
業界筋によれば、任天堂は日本・米国市場で好調な立ち上がりを受けて、今後供給体制の強化に注力する方針。年末商戦や来年の旧正月商戦に向けて、サプライチェーンに対する発注量が増加すると見られ、注文の見通しは第4四半期から来年初めまで継続する可能性が高い。
アナリスト調査
アナリストの調査によると、Switch 2は初月に600万台を販売しており、前モデルの初週販売(約274万台)に比べて倍以上の水準となっている。
東洋証券のアナリスト・安田秀樹氏は、任天堂が設定する初年度の世界販売目標1,500万台について「控えめすぎる」と指摘し、実際の販売台数は2,000万台に達する可能性が高いと予測。USB証券の翟翌佳氏も、1,800万台程度と見込んでいる。
Switch 2の生産状況について、任天堂の社長・古川俊太郎氏は、5月の決算説明会で「需要に柔軟に対応するため、生産体制の強化に努めている」と説明している。
旺宏(証券コード:2337)売り上げ状況

台湾半導体メモリ主要4社の売上高はコロナ需要後の落ち込みから回復せず、2023年から横ばい状態だったが、DRAMを手掛けるNANYAとWinbondは、AI向け高機能DRAMを手掛ける主要DRAM3社のDDR4生産終了アナウンスより、DDR4価格が今年から上昇し、この恩恵を受けて、両社は2025年から業績が回復し始めた。
一方、フラッシュメモリ専業の旺宏(Macronix)は、遅ればせながら「Switch 2」の恩恵を受けて業績が回復するかどうか今後に期待するものの、使用されているフラッシュメモリ(3D-NAND)は、複数社のNANDが使われているので、どこまで旺宏(Macronix)が恩恵にあずかれるかは不明。
Switch 2に使用されているフラッシュメモリは2社
4GamerやiFixによる「Switch 2」分解解析によると、Switch 2に使用されているフラッシュメモリは、SK Hynixとキオクシアの2社であることが判明済み。
キオクシアのフラッシュメモリの場合は、旺宏(Macronix)が設計したコントローラをキオクシアのフラッシュメモリに付けてデータコードを書き込み、メガチップス(Megachips)に卸し、メガチップス(Megachips)が任天堂に販売している形だ。キオクシア製フラッシュメモリが適用されているロット数が多ければ、旺宏(Macronix)の恩恵が大きくなり、経営状況が一気に明るくなると思われる。
旺宏(Macronix)自身も3D-NANDを設計・製造しているが、自社製捺印のあるフラッシュメモリはまだ「Switch 2」に見られていない。
- 鴻準精密工業股份有限公司(Foxconn Technology Co., Ltd./証券コード:2354):台湾・新北市に本社を置く鴻海(Foxconn)グループ傘下の電子部品メーカー。主にスマートデバイスやゲーム機などの筐体(機構部品)製造と組立を手がけるODM企業として知られています。 ↩︎
- 旺宏電子股份有限公司(Macronix International Co., Ltd.):台湾・新竹科学工業園区に本社を置く、世界的な不揮発性メモリのリーディングカンパニー。1989年に設立され、台湾証券取引所に上場(証券コード:2337)。世界最大級のROM供給企業であり、NOR Flash市場でもトップクラスのシェアを誇る。 ↩︎
- 偉詮電子股份有限公司(Weltrend Semiconductor Inc.):台湾・新竹科学工業園区に本社を構えるファブレス半導体設計企業。1989年に設立され、台湾証券取引所に上場している企業(証券コード:2436)。USB PD制御ICやテレビ向けMCUなどで世界トップクラスのシェアを獲得。 ↩︎
- 原相科技股份有限公司(PixArt Imaging Inc.):台湾・新竹科学工業園区に本社を置くCMOSイメージセンサーと関連ICの設計に特化したファブレス半導体企業。1998年に設立され、台湾証券取引所に上場(証券コード:3227)。台湾国内で唯一、CMOSセンサーと関連SoCを自社開発できる企業として技術力に定評があり、世界市場でも競争力を持つ企業。 ↩︎


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