2025年9月の予測ではNAND価格はQ4に5〜10%上昇とされましたが、実際にはQLCが年初来安値から1.44倍、TLCが1.38倍に反発。NAND主要各社による見積停止や最大30%の値上げが市場を押し上げ、AI需要とSDD需要が主な背景。最新のQLC関連記事も踏まえ、今後の短期・中期・長期の展望を詳しく解説する。
2025年NANDフラッシュ価格の「答え合わせ」
〜2025年9月での予測と実際、Micron・Samsung・SK hynixの動き、QLCの最新潮流〜
はじめに
2024年から2025年にかけて、NANDフラッシュ市場はAI需要とHDD不足を背景に大きな変動を見せました。
特に2025年9月での予測では「2025年Q4に5〜10%の価格上昇」が見込まれていましたが、実際の価格推移はどうだったのでしょうか。ここでは予測と実際の動きを照合し、さらにMicron・Samsung・SK hynixの価格調整や最近のQLC関連記事を踏まえて今後の展望を整理します。
2025年9月での予測と実際の価格動向
2025年9月での予測
- 価格上昇幅:2025年Q4にかけて5〜10%上昇
- 背景要因
- SSD需要増
- AI・データセンター需要の拡大
- 主要メーカーの供給調整(Micronの見積停止、SanDiskの値上げなど)
あわせて読みたい:【2025年Q4】NANDフラッシュ価格が5〜10%上昇へ|QLC SSDとSamsung・SK hynixの3D NAND戦略
実際の価格推移(グラフ+倍率データ)
- QLC:年初来安値から 1.44倍
- TLC:年初来安値から 1.38倍
→ 単なる「5〜10%上昇」ではなく、底値からの反発幅は予測を大きく上回った。10月13日からNAND価格が暴騰した!

Micron・Samsung・SK hynixの価格調整
Micron
- 2025年9月:DRAM・一部NAND製品の見積提示を一時停止。
- 狙い:供給不足を背景に、値上げを前提とした価格再提示。
- 影響:DRAMは20〜30%、車載向けは最大70%の値上げ観測。NANDもSanDiskの値上げと連動して上昇圧力が強まった。
- note.com – Micronメモリ見積を一旦取りやめ
- nichepcgamer.com – MicronがDRAM/NANDの見積もりを停止
- MyNavi TECH+ – SandiskやMicronがNANDを値上げへ
Samsung
- 2025年10月:主要顧客に対し、DRAM・NANDを最大30%値上げする意向を伝達。
- 技術面:280層V-NANDを量産開始し、QLC世代の大容量SSDを強化。
- EMSOne – サムスンとSKハイニックス、25年Q4にDRAMとNANDフラッシュ3割値上げ
SK hynix
- 2025年10月:Samsungと同様に最大30%の値上げを提示。
- 技術面:321層NANDを量産し、Solidigm経由でエンタープライズSSD出荷を拡大。
- 市場シェア:2025年Q2時点で21.1%(過去最高)に達し、Samsungに次ぐ第2位へ。
- MyNavi TECH+ – 2025年第2四半期のNAND市場は前四半期比22%増、SKのシェアが拡大
あわせて読みたい:2025年のQLC NAND価格は頭打ち状態に突入|AI需要やPC更新の影響、供給調整の背景から見る最新価格動向と今後の展望
最近のQLC関連記事から見える潮流
- 契約価格の上昇:DigiTimesによれば、2025年Q4のNAND契約価格は前期比15〜20%上昇。通常は下落しやすい年末に逆行する動き。
- 市場シェア拡大:3D QLCはすでにNAND市場の約30%を占め、クラウド・IoT・自動車分野で採用が拡大。
- 技術進化:SamsungやSK hynixは280層〜321層QLCを発表し、SanDiskはDirect Write技術を搭載したUltraQLC™を投入予定。
- innovations-i.com – 詳細なQLC NANDフラッシュメモリ市場レビュー
- globalgrowthinsights.com – 3D QLC NANDフラッシュメモリ市場
今後の展望
- 短期(2025年Q4〜2026年初頭)
NAND価格は高値圏を維持。特にQLCはAI需要に支えられ強含み。 - 中期(2026年)
QLCの普及がさらに進み、TLCとの価格差は縮小。供給不足が続けば再度の値上げも。 - 長期(2027年以降)
PLC(5bit/cell)など次世代技術が登場し、再び価格構造が変化する可能性。
まとめ
- 2025年9月での予測は方向性として正しかったが、実際の上昇幅は想定を大きく超えた。
- QLCは年初来安値から1.44倍と、TLC(1.38倍)を上回る伸びを示し、AI需要とHDD不足が市場を強烈に押し上げた。
- Micronの見積停止、Samsung・SK hynixの最大30%値上げなど、主要メーカーの価格調整が市場全体を押し上げた。
- 最新記事でも「AI需要 × HDD不足 × QLC普及」が価格上昇の三大要因とされており、今後もQLCが市場の主役となる可能性が高い。


コメント