Huawei製「Matebook Fold|Ultimate Design」に関するプロセス解析レポート:搭載SoCはSMICの7nm(N+2)プロセス製、5nmノードの採用は確認されず

Huawei-MateBook-Fold 中国情報

Source: Techinsights、画像:Huawei

概要

アメリカの半導体調査会社TechInsightsは、Huaweiが2025年5月に発売した折りたたみ型ノートPC「Matebook Fold|Ultimate Design」に搭載されたKirin X90 SoCの製造プロセスを解析した結果、当該チップはSMIC(中芯国際集成電路製造有限公司)の7nm(N+2)プロセスノードを用いて製造されていることを確認した。これは、当初一部メディアで報じられた5nm(N+3)ノード採用説を否定するものである。

プロセス技術の評価

SMICは2023年8月、Huawei Mate 60 Pro向けに初の7nm(N+2)プロセス量産チップを投入したが、今回の調査結果により、約2年を経た現在も5nm相当(N+3)プロセスの商用量産化には至っていないと推定される。これはEUV(極端紫外線)露光装置へのアクセス制限を含む米国による技術制裁の影響を受け、先端ノードへの移行が依然として困難であることを示唆する。

製品の位置付けと戦略的意義

Matebook Fold|Ultimate Designは、Huaweiによる初の完全内製化ノートPCプラットフォームと位置付けられる。独自OSであるHarmonyOS 5を搭載し、SoC・OS・ハードウェアの垂直統合による“フルスタック戦略”を象徴する製品である。Huaweiは2019年以降、米国制裁への対応として、IntelチップやMicrosoft Windowsへの依存を削減すべく、自社技術の強化と国産化を急速に推進してきた。

業界への含意

今回の調査結果からは、SMICが依然として5nm級ノードの量産能力を確立できていない状況が読み取れる。TSMC、Samsung、Intel、Rapidusなどが今後12~24カ月以内に2nmプロセスの量産を計画している中、HuaweiのKirin X90は依然として7nm相当であり、Apple(M3/M4シリーズ)、AMD(Ryzen 8040)、Qualcomm(Snapdragon X Elite)との間に3世代以上の技術的隔たりが存在していることが浮き彫りとなった。

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