【2026年版特集】中国SMICのロジック7nm技術とHuawei国産EUV開発を網羅解説する最新動向レポート

Kirin-9000X-HiSilicon 中国情報

 制裁下でも微細化を進める中国SMICの7nmプロセスと、Huaweiが開発する国産EUV装置LDP方式の最新動向を整理し、技術ノードの現在地と今後の展望を2026年時点の信頼できる情報に基づいて解説します。中国がEUVなしで進める微細化の限界や、LDP方式実用化時の産業構造への影響、技術ノード評価への示唆も解説します。

制裁下で進化を続ける中国半導体
SMIC 技術ノードの現在地と Huawei の国産 EUV(LDP方式)計画

 米国の輸出規制により、最先端半導体の製造に不可欠な EUV(極端紫外線露光装置)を入手できない中国。しかしその制約下でも、中国最大のファウンドリである SMIC は独自の工夫で微細化を進め、Huawei は国産 EUV の開発に踏み出している。

 この記事では、最新の解析レポートと信頼できる技術メディアの情報をもとに、SMIC の技術ノードの進化と Huawei の EUV 開発(LDP方式)を整理する。

SMIC はどこまで微細化できているのか

 SMIC は EUV を使えないため、DUV(深紫外線)多重露光を極限まで活用している。それでも 7nm 世代(N+2 / N+3)を量産レベルで実現している。

 TechInsights の解析によれば、Huawei Kirin 9030 は SMIC の N+3(7nm 改良版)プロセスで製造されている。

Source: TechInsights – SMIC N+3 Confirmed: Kirin 9030 Analysis Reveals How Close SMIC Is to 5nm

SMIC の FinFET 技術ノード

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14nm FinFET(2019〜)

 SMIC 初の FinFET ノード。TSMC 16nm 世代に相当し、中国国内向け ASIC で広く採用された。

N+1(第1世代 7nm系)

 この世代は謎に包まれている。

N+2(第2世代 7nm)

 TechInsights は N+3 を「N+2 の拡張版」と説明しており、N+2 が SMIC の本命 7nm に相当することが示唆される。

N+3(改良型 7nm)

 Huawei Kirin 9030 が N+3 プロセスで製造されている。N+2 より密度・電力効率が改善されているが、TSMC 5nm には到達していない。

Source: Tom’s Hardware – SMIC N+3 は 5nm には届かない

SMIC 技術ノードの比較

ノード世代特徴採用例
14nm1st FinFET中国初の FinFET産業用 ASIC
N+1※謎の世代
N+27nm級第2世代
N+3改良型 7nmKirin 9030 に採用Huawei Mate 80 シリーズ

SMIC が抱える課題

 TechNews など複数の解析記事が指摘するように、SMIC の微細化には限界もある。

  • EUV が使えないため工程が複雑化
  • DUV 多重露光は歩留まりリスクが高い
  • N+3 は 7nm+ 相当であり、TSMC 5nm には届かない

Source: TechNews – 拆解 Mate 80 系列確認:華為麒麟 9030 採中芯 N+3 製程

Huawei が国産 EUV を開発中という報道(LDP方式)

 2025〜2026年にかけて、複数の信頼できる技術メディアが「Huawei が独自の EUV リソグラフィ装置を開発している」と報じている。ASML の LPP(Laser Produced Plasma)方式とは異なり、Huawei は LDP(Laser-induced Discharge Plasma)方式を採用している点が特徴だ。

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LDP vs LPP の比較

LPP(ASML)

  • 高出力レーザーでスズ滴を照射しプラズマ化
  • 世界で唯一量産レベルに到達
  • 装置は 3.8 億ドル級と超高額
  • 制御が複雑で巨大な光学系が必要

LDP(Huawei)

  • スズを電極間で放電プラズマ化
  • レーザーは補助的に使用
  • 構造がシンプルで小型化しやすい
  • エネルギー効率が高い
  • 製造コストを大幅に下げられる可能性

 Huawei と SMIC が共同で LDP EUV を開発しており、2025年に試験開始し、2026年量産の可能性が報じられている。

Sources
Global SMT – Huawei+SMIC の LDP EUV 開発
TechPowerUp – 中国が国産 EUV を開発、東莞施設でテスト中
eeNews Europe – 2025年試験・2026年量産の可能性

今後の展望

 現時点で確実に言えるのは次の通り。

  • SMIC は N+3(改良型 7nm)を商用レベルで量産
  • Huawei は国産 EUV(LDP方式)を本格開発中
  • 中国は「EUVなしの7nm」と「国産EUV」の二正面作戦で先端化を進めている

 EUVなしでどこまで進化できるのか。そして Huawei の EUV が実用化する日は来るのか。2026年以降の中国半導体産業を占う重要なテーマとなる。

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