Micron 3610が登場。276層G9 QLCとPCIe 5.0で最大11GB/sを実現した世界初のGen5 QLC SSDを徹底解説。QLCの常識を覆す性能、電力効率、他社QLCとの比較まで詳しく紹介。さらに、G9 NANDがもたらす高速化の背景やGen5世代の進化も解説し、性能を引き出すポイントを紹介。
― 276層G9 QLCがついに解禁。QLCの常識を完全に塗り替える“新時代SSD”が誕生
ストレージの歴史が、今日またひとつ塗り替えられた。
Micron Technologyは、世界で初めて クライアント向けPCIe 5.0対応QLC SSD を名乗る Micron 3610 NVMe SSD を正式発表した。
「QLCは遅い」「QLCは耐久性が弱い」
そんな固定観念を、Micronは 276層のG9 QLC NAND で一気に吹き飛ばす。
276層G9 QLC NANDがもたらす“桁違いの進化”
3610が搭載するのは、Micronが誇る最新世代 G9(第9世代)QLC NAND。
その層数はなんと 276層。
これは現行QLCとしてはトップクラスの密度と性能を誇り、従来QLCとは別次元のポテンシャルを秘めている。
その結果、3610は
- 最大リード:11,000MB/s
- 最大ライト:9,300MB/s
- 最大160万IOPS
という、QLCとは思えない“暴力的な速度”を叩き出す。
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PCIe 4.0 QLC比で最大30%高速化
MicronのPCMark 10テストでは、3610はPCIe 4.0世代のQLC SSDと比較して
- 最大30%のスコア向上
- 28%の帯域幅向上
という圧倒的な差を記録。
「QLCは妥協」という時代は、ここで終わりを迎える。
DRAMレスでも強い。HMBで“効率の怪物”に進化
3610はDRAMレス構成だが、ホストメモリバッファ(HMB) を最大限活用することで、
PCIe 4.0世代のTLC SSDと比べて ワット当たりの性能が43%向上。
つまり、
速い・軽い・熱くない。
薄型ノートPCが求める理想を、すべて満たしたSSDがついに登場した。
2230 / 2242 / 2280 の3サイズ展開
フォームファクタは
- 2230
- 2242
- 2280
の3種類を用意し、容量は 1TB / 2TB / 4TB。超小型PCからゲーミングノートまで、幅広いデバイスに対応する。
QLC SSD比較表 ― 3610は“別格”の存在
| メーカー / モデル | 接続 | NAND | 読み取り | 書き込み | 備考 |
|---|---|---|---|---|---|
| Micron 3610(G9 QLC 276層) | PCIe 5.0 | G9 QLC | 11,000MB/s | 9,300MB/s | 世界初のGen5 QLC |
| WD Blue SN5000 | PCIe 4.0 | QLC | 約5,000MB/s | 約4,500MB/s | コスパ重視 |
| Solidigm P41 Plus | PCIe 4.0 | QLC | 4,125MB/s | 3,325MB/s | HMB活用 |
| Intel 670p | PCIe 3.0 | QLC | 3,500MB/s | 2,700MB/s | 旧世代QLC |
| Samsung 870 QVO | SATA | QLC | 560MB/s | 530MB/s | 大容量向け |
3610は、もはや比較対象が存在しないレベル。
“QLCの限界”という言葉を過去のものにした初のSSD と言っていい。
結論:Micron 3610は、QLCの未来を5年早めたSSDだ
Micron 3610は、
- 276層G9 QLC
- PCIe 5.0
- 11GB/s級の速度
- DRAMレスで高効率
という、これまでのQLCでは考えられなかったスペックを実現した。
これは単なる新製品ではない。
QLCの未来を一気に引き寄せた“世代交代の象徴”だ。
薄型ノートPCのストレージ選びは、これから確実に変わる。
そしてその中心に立つのが、間違いなくこの Micron 3610 だ。
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