2025年第1四半期、NAND型フラッシュメモリ大手5社の収益が前期比20%以上減少

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NAND主要大手収益24%減

TrendForceの最新調査によると、2025年第1四半期において主要なNAND型フラッシュメモリ供給企業は在庫圧力の増大と最終市場の需要減退に直面しました。その結果、業界全体で平均販売価格(ASP)は前期比15%減少し、出荷量も7%減少しました。四半期末には一部製品価格の回復により需要が回復しましたが、主要5社の合計収益はなおも大幅に減少し、120.2億米ドルと前期比ほぼ24%の下落となりました。

出典:Trendforce https://www.trendforce.com/presscenter/news/20250529-12600.html

第2四半期の見通しとして、TrendForceは、エンドバイヤーが在庫レベルを健全な状態に戻し始めており、またNAND型フラッシュの価格が底打ちから回復基調にあること、さらに米国の関税政策により一部バイヤーが調達を加速していることから、各ブランドの収益は前期比約10%の増加が見込まれるとしています。

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サムスン (Samsung)

第1四半期の主要サプライヤーの業績を見てみると、サムスンは企業向けSSDの需要低迷の影響を受けて収益が約25%減少し、42億米ドルとなったものの、3月にNAND型フラッシュウェーハ価格が回復したことで収益性が改善しつつあります。NVIDIAの新製品出荷も本格化する見込みで、今後の四半期では着実な回復が期待されています。

TrendForce-NAND-2025Q1

SKグループ(SK HynixおよびSolidigm含む)

SKグループ(SK hynixおよびSolidigmを含む)は総合で2位となりました。2024年には大容量製品のリーディングサプライヤーでしたが、季節要因に加え、30TB SSDの在庫処理の課題に直面し、出荷ビット数とASPの両方が下落。収益は21.9億米ドルとなりました。

マイクロン (Micron)

マイクロンは第1四半期に出荷ビット数が増加し、ASPの下落にもかかわらず収益は20.3億米ドル(前期比11%減)に達し、四半期ベースの収益順位で初めて第3位に浮上しました。

キオクシアとSanDisk

キオクシアは出荷ビット数とASPがともに減少し、第4位に転落。第1四半期の収益は19.2億米ドルでした。
SanDisk(WDCからの分社化後)は、出荷ビット数とASPが小幅に減少し、第1四半期の収益は17億米ドルとなりました。同社は収益性の最適化を目的としてQLC製品の出荷拡大を計画しており、将来のプロセス技術アップグレードに必要な資金確保と、長期的な競争力強化を目指しています。

NANDフラッシュメモリのシェアトレンド

NAND-2025Q1-1
NAND-2025Q1-2

(Trendforceデータを元に筆者が作成)2014年から四半期ごとのNANDフラッシュメモリシェアをまとめています。2019年からの売上伸びはコロナ需要、2023年からはAIバブルです。AI向けeSSDのシェアTopのSamsungが最も恩恵を受けた一方、最も恩恵を受けていないのはキオクシア。AIバブル需要が一回りして各社収益減少に転じ、生産ラインのカットも始めました(Top Five NAND Manufacturers Reportedly Cut Production by 10-15%, Fueling Q2 Price Rebound)。

在庫調整による回復基調、NAND価格の底打ち感で、第2四半期以降は回復トレンドをTrendforceは見込んでいるようです。

NANDシェアですが、キオクシア(旧東芝メモリ)のかつての勢いが完全に落ちており、とても興味深いです。かつては30%のシェアがありましたが、現在は第4位の14.6%。共同開発をしているSanDiskと合わせても30%に達せず、Samsungに大きく水をあけられた格好です。要因は明確で、キオクシアが開発している3D-NAND(ブランド名:BiCS)が他社と比べて、技術開発が2世代遅れたことにあります。BiCS4(3D NAND 96層)で立ち止まる時間が長かったのが主な理由だと考えられます。

以上(2025年6月21日)

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