台湾交通部観光署が2026年6月17日、外国人リピーター旅行者を対象にした新たな優遇制度の検討を正式に発表した。制度が実現すれば、台湾を再訪する旅行者本人に5,000台湾元(約2.5万円)、同行者に3,000元(約1.5万円)、合計最大8,000元(約4万円)相当の旅行特典が付与される見通しだ。日本のパスポート手数料引き下げやJATAの海外旅行促進策とも重なり、日本人の台湾旅行需要を後押しする新たな台湾観光支援策であり、今後の台湾旅行キャンペーンとしても注目を集めている。
制度の概要:最大8,000元(約4万円)の台湾旅行特典
フォーカス台湾が報じたところによれば、優遇制度の骨格は次のとおりだ。
| 対象者 | 特典額 | 円換算の目安 |
|---|---|---|
| リピーター本人(再訪者) | 5,000台湾元 | 約2.5万円 |
| 同行者 | 3,000台湾元 | 約1.5万円 |
| 合計(1組の最大値) | 8,000台湾元 | 約4万円 |
これまでの「Taiwan Lucky Land(遊台湾金福気)」キャンペーンが抽選形式で5,000元相当を付与していたのとは異なり、今回の優遇制度は条件を満たしたリピーター旅行者に対して「確実に」特典を付与する点が大きな違いであり、新たな台湾旅行補助制度として注目されている。ただし、本稿執筆時点(2026年6月)では制度の詳細はまだ「検討段階」であり、正式な開始時期や具体的な申請条件は未公表となっている。

なぜ今? 背景にある日台の二重の追い風
日本のパスポート手数料が7月1日から大幅引き下げ
観光経済新聞の報道によると、この優遇制度の検討発表は絶妙なタイミングと重なる。日本のパスポート(旅券)申請手数料が2026年7月1日から大幅に引き下げられる。10年有効パスポートの手数料はこれまでの15,900円から8,900円へ、7,000円もの削減となる。日本のパスポート保有率は現在約18.4%にとどまり、コロナ禍前の水準を下回っているため、この手数料引き下げは潜在的な海外旅行者層を大きく広げる効果が見込まれる。
JATAが「もっと!海外へ」キャンペーンを拡充
JATA(日本旅行業協会)は6月16日、パスポート手数料引き下げに合わせ「もっと!海外へ」キャンペーンの拡充を正式発表した。JATAはこのキャンペーンで2030年までに日本人海外旅行者数を2,000万人規模へ回復させることを目標としている。台湾観光署は、日本側の海外旅行促進策と台湾側の優遇措置が相乗効果をもたらし、日本人の訪台意欲がさらに高まることを期待しており、日本市場向けの台湾観光キャンペーンとしての効果にも期待が集まる。
日本市場を最重視する台湾観光署の戦略
2025年(民国114年)の日本からの訪台旅行者数は148万人に達し、前年比12%以上の増加を記録した。これはコロナ禍前の2019年(民国108年)比で約7割強まで回復した水準だが、完全回復にはまだ道半ばだ。
こうした状況を踏まえ、台湾観光署の陳玉秀署長は6月16日に訪日し、JATA理事長の蝦名邦晴氏および阪急交通社会長の酒井淳氏とそれぞれ面会した。日本人訪台観光客の誘致強化と観光協力の深化を図ることが目的だ。
観光署の今後の戦略は、単なる初訪者の獲得だけでなく「リピーターと富裕層への重点シフト」にある。よりディープな体験型旅行や台湾中南部・離島への周遊促進など、地方観光の活性化を通じて滞在期間と消費単価の引き上げを目指す方向だ。
2026年6月以降のスケジュール感
現段階で確定しているのは、制度の「方向性」のみだ。以下は、各確定情報と今後の見通しをまとめたものだ。
| 日程 | 内容 | 確定状況 |
|---|---|---|
| 2026年6月16日 | 陳玉秀署長が訪日・JATAおよび阪急交通社と会談 | ✅ 確定 |
| 2026年6月16日 | JATAが「もっと!海外へ」キャンペーン拡充を発表 | ✅ 確定 |
| 2026年6月17日 | 台湾観光署がリピーター優遇制度を検討中と公式発表 | ✅ 確定 |
| 2026年7月1日 | 日本のパスポート手数料引き下げ開始 | ✅ 確定 |
| 2026年6月27日 | JATAとの特別観光イベント「野柳石光~ライトアッププレミアナイト」(日本ツアー限定) | ✅ 確定 |
| 2026年9月 | 台湾観光業界代表団によるツーリズムエキスポ2026への出展 | ✅ 予定 |
| 2026年夏〜秋以降 | リピーター優遇制度の詳細発表・開始(推定) | 🔲 公式未発表 |
今からできる準備チェックリスト
正式な優遇制度の開始に備え、今から確認・準備しておける事項を整理する。
パスポートの有効期限を確認する 台湾入国には残存有効期限が入国日から6ヵ月以上必要。7月1日以降に更新するなら手数料7,000円が節約できる。
過去の訪台記録を確認する 「リピーター」の定義(過去何回・何年以内の訪台が対象か)はまだ公式未定だが、航空券や宿泊の領収書など入国履歴の確認に役立つ書類は手元に整理しておくと良い。
台湾観光署の公式チャンネルを登録する 台湾観光署の日本向け公式SNS(台湾見っけ!)やフォーカス台湾の観光カテゴリを定期的にチェックし、開始発表を見逃さないようにしよう。
同行者への声がけ 今回の制度の特徴は「同行者」にも3,000元の特典が付く点だ。家族や友人への台湾旅行の声がけには最適なタイミングだ。
まとめ
台湾観光署が打ち出したリピーター優遇策は、新たな台湾旅行特典・台湾旅行補助制度として注目されている。日本のパスポート手数料引き下げ・JATAのアウトバウンド回復キャンペーンという「日本側の追い風」と、台湾側の「受け皿強化」を組み合わせた官民連携の取り組みだ。制度の詳細な開始時期と申請条件は2026年夏〜秋にかけて明らかになるとみられ、正式発表を待ちながら準備を進めておくことが重要だ。
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- 觀光署規劃獎勵外籍客重遊台灣 最高可獲8千元(中央社CNA、2026年6月17日)
- 観光署、台湾リピーター優遇措置を検討 同行者と合わせ約4万円相当 日本重視の姿勢も(フォーカス台湾、2026年6月17日)
- 観光署、外国人客の再訪促進に最大8千元の特典(RTI台湾国際放送、2026年6月17日)
- 日本のパスポート手数料最大7,000円引き下げ 台湾観光庁が日本側との連携をさらに強化し、訪台客誘致を推進(観光経済新聞、2026年6月17日)
- JATA「もっと!海外へ」キャンペーン公式サイト



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